牛久沼かっぱコンシェルジュ

牛久沼かっぱコンシェルジュ

牛久沼の話その4【地域経済の負のスパイラル】

牛久沼の話その4前回に引き続き
1、「首都圏で手軽に自然体験をしたいと思ってる人」の課題を解決する(自然体験型レジャーのこれまでの主な課題)
2、「地域経済の負のスパイラル」を解決する。(地域の社会的課題)
の話ですが、今回は、2つ目の「地域経済の負のスパイラル」を解決する。(地域の社会的課題)について。
上記の二つは、もっとざっくりいうと、1は利用者の課題、2は受入れ側の課題となります。それでは、受入れ側にはどんな課題があるかというと、申請書に書いた内容はこんな感じ。相変わらず、文量多くてごめんない。

————————-
2-1 地域経済の低迷茨城県龍ケ崎市にある牛久沼は、牛久市、つくば市、つくばみらい市、取手市の4市に隣接しており、うな丼発祥の地と知られ、国道6号線沿いに多数の鰻店が軒を並べ、かつては多くの観光客も訪れていたが、近年では店を閉める鰻店も増えているのが現状である。
牛久市でも、牛久シャトー(オエノン)の物販撤退や横綱稀勢の里の後援会も務めた老舗中華料理店の閉店、茨城県産淡水真珠の養殖から加工・販売まで行っていた唯一の店が閉店するなど、地域経済は低迷しており、さらにコロナ禍が追い打ちをかけるという非常に厳しい状況にあり、「観光客の減少→地域経済の低迷→文化の衰退」という負のスパイラルに陥っている。
さらに新型コロナウイルス感染症の感染拡大により経済の低迷に追い討ちをかけている状況である。

2-2 伝統、文化の衰退牛久沼周辺の市は、東京から50km圏と交通の便もよく、通勤圏でありながら自然がまだ多く残っている環境の良いエリアというもともあり、戦後のニュータウン開発などで人口が大きく増えた地域である。
将来的な人口減少は避けられないものの、全国的に見ると新規住民の流入なども比較的多い地域である。
しかし、人口は増えたものの、地域の伝統行事はどんどん廃れ、先に述べた通り鰻店の閉店や老舗店の閉店など、地元文化、伝統文化はどんどん失われているのが現状である。

2-3 自然環境の保全今回の企画の象徴である牛久沼は、かつては全国トップ3に入る汚い沼として有名であった。
その原因としては、周辺の開発による湧き水の減少、汚水の流入、農地からの肥料栄養素の流入などが考えられ、最近では下水道の普及などにより水質は改善傾向にあるが、綺麗な沼になったといえるレベルまでには回復していないのが現状であり、いまだに汚いというイメージがつきまとっている。
実際に、SUPリレー大会等を実施しても、「水が汚いから入りたく無い。」「沼に落ちたくない。」という理由から参加しない人も比較的多い。
東京から約50kmと近くにありながらほとんど護岸されていない豊かな自然環境が残っているが、首都圏から近いこともあり近隣でも宅地開発が進み、牛久沼自体にもいつ開発圧力がかかってもおかしく無い状況であるが、自然が豊かな分、夜間人目につかない場所も多く、不法投棄も多い。
近隣の田畑、雑木林なども高齢化や収入の減少により耕作放棄地も増えている。
荒れた森林は、一目に付きづらく、不審者などの治安にも影響がでることから、自然環境の保全に取り組む必要がある。

2-4 水辺利用のルール作りこれまでも時代ごとにブラックバス釣りなどのブームがあったが、水上利用のルールが無い、またはあるが認知されていない状態により、ゴミの問題や騒音問題、路上駐車問題など、多数の問題が起きてしまい、その度に厳しい規制が施行されてきた。
観光需要として可能性があるものを条例等で潰してしまうのは、地域経済にとってマイナス要素となり、アクティビティを楽しむ人やそのスポーツと地域住民とで、対立や悪い先入観などが起きてしまうのは、健全な状況ではない。
牛久沼で楽しむ人、地域の住民がお互いに良い関係を築けるように、ルール作りは必須である。
——————

そのほかにもあると思いますが、自分が気がついた主要な問題点を、上記の4つにまとめました。
2-1と2-2に関しては、負のスパイラルに含まれる内容。
そして、2-2と2-3は牛久沼周辺の伝統文化と自然文化に関わることで「文化」に共通する項目。
そして、2-4は2-3を守るために整えなければならない課題であり、整えることで、2-1、2-2を守ることにもつながる。
特に、もともと観光地や商業都市ではなく、住宅地と隣接している場所なので、観光地化ばかり進めてしまうと、生活圏までに観光客が入り込んで住民のプライバシーを侵害するなどのトラブルも起きやすいので、特に注意が必要。(いわゆるエゴツーリズム呼ばれる様な利用者、プランナーのエゴが優先されるツーリズムが起こるとトラブルが増える)
地域の課題は、一つ一つバラバラの課題ではなくて、全てつながっているものだと思うので、「この課題をクリアすることで、こっちの課題にもいい効果が出るよね!」の様な、2手3手先のビジョンがイメージできるかが重要だと考えてます。
さらに、画像では、負のスパイラルの中でも、人口だけは増えてると記載してますが、この部分に関しては、特に重要な内容なので、また改めて後日アップします。

「牛久沼って本当にいいところですね!さよなら さよなら さよなら」淀川長治風

Leave A Reply

*
*
* (公開されません)

CAPTCHA